准看護師の廃止はいつから?廃止の理由や影響などをわかりやすく解説

准看護師の廃止はいつから?廃止の理由や影響などをわかりやすく解説

准看護師制度は、これまで医療現場を支える存在として機能してきました。しかし、近年は廃止に向けた議論が進められています。准看護師制度が廃止されるのはいつからなのか、また、なぜこのような動きがあるのか、気になる人も多いでしょう。

この記事では、准看護師と正看護師の違いを踏まえながら、制度廃止の理由や影響についてわかりやすく解説します。

そもそも正看護師と准看護師の違いとは?

正看護師と准看護師は、資格の取得方法や教育内容、業務範囲が異なります。

正看護師は国家資格で、科学的根拠に基づく看護の実践力を養い、自律的な判断ができることを目標としています。一方、准看護師は都道府県知事が認定する資格で、基礎的な看護技術を習得し、医師や正看護師の指示のもとで業務を行うことが前提です。

教育課程や卒業時の到達目標も異なり、准看護師は実践的なスキルが重視されます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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参照元:制度の概要(印刷用資料 pdf.)|公益社団法人日本看護協会

准看護師制度廃止はいつから?

現時点で、准看護師制度の廃止が正式に決定したわけではありません。しかし、厚生労働省や日本看護協会では、准看護師制度を廃止し、すべての看護師を正看護師に一本化する方針を掲げています。

廃止の具体的な時期は未定ですが、今後の医療制度改革の中で段階的に進められる可能性が高いと考えられます。

准看護師制度廃止に向けた取り組みが進んでいるのはなぜ?

准看護師制度は、戦後の看護師不足を補うため、中学校卒業を要件とした短期間の養成課程で導入されました。しかし、現代の医療環境では制度の存続に対する課題が指摘され、廃止に向けた動きが進んでいます。

高度化する医療に対応するため

医療技術が進歩し、高齢患者の増加や疾病の複雑化が進むなかで、より専門的な知識と的確な判断力を持つ看護師が求められています。しかし、准看護師の教育課程は正看護師より短く、実習時間も限られているため、現場での対応力に差が生じることが懸念されています。

看護の質を向上させるため

准看護師は、医師や正看護師の指示のもとで業務を行うことが前提とされており、自律的な判断が求められる場面では限界があります。そのため、日本看護協会は正看護師への一本化により看護の質を向上させるべきだと提言しています。

准看護師のキャリア向上のため

准看護師は正看護師に比べ、昇進や給与の面で制限があり、キャリア形成が難しい現状があります。資格制度を統一することで、すべての看護師が平等なキャリアパスを歩めるようにすることも、制度廃止が検討される理由の一つです。

参照元:准看護師制度について|公益財団法人日本看護協会

准看護師制度廃止について意見は分かれている

准看護師制度の廃止については、日本看護協会と日本医師会で意見が分かれています。
日本看護協会は、看護の質向上や教育水準の統一を目的に、正看護師への一本化を推進しています。より高度な医療を提供するため、准看護師制度の廃止が必要だと提言しているのです。

一方、日本医師会は、地域医療の維持のために、制度の存続を求めています。2020年の時点で、約30万5千人の准看護師が地域の中小病院や診療所で働いており、制度の廃止により人手不足が深刻化することが懸念されています。さらに、団塊の世代が75歳以上となる2025年以降は、最大20万人の看護職員が不足すると推計されており、「准看護師は地域を支える重要な存在である」と主張しているのです。

このように、制度廃止には賛否があり、今後の医療体制のあり方を踏まえた議論が求められています。

参照元:地域医療を支える看護職員(准看護師を含む)の養成について|日本医師会

今後、准看護師の需要はなくなる?

准看護師制度廃止はいつから?

准看護師制度が廃止された場合、今後の需要はどのように変化するのでしょうか。

まず、制度が即座に廃止されるわけではなく、段階的な移行期間が設けられると推測されます。そのため、当面は准看護師の求人が急減することは考えにくいでしょう。

しかし、長期的には正看護師への一本化が進むことで、新規の准看護師採用が減少する可能性があります。実際に、准看護師の採用を控え、正看護師のみを募集する病院も少なくありません。

また、准看護師の就業者数は減少傾向にあります。日本看護協会の資料によると、2015年から2019年の間に准看護師は約5万2千人減少し、反対に看護師は9万5千人増加しました。

求人の募集状況においても、准看護師の求人数は看護師と比較して圧倒的に少ないのが現実です。病院の41.0%が准看護師を募集しているものの、その理由の84.2%が「看護師が不足しているため」で、「准看護師が必要である」と答えた割合は15.1%でした。

このように、准看護師の需要は減少傾向にあり、長期的には正看護師への移行が進む可能性が高いでしょう。

参照元:准看護師制度について,現状(印刷用資料 pdf.)|公益社団法人日本看護協会

准看護師制度廃止になった場合に現職の准看護師に出る影響

准看護師制度が廃止された場合、現職の准看護師に対しては経過措置が設けられる可能性が高く、すぐに資格が失われるわけではありません。しかし、新規採用の減少や昇進の制限により、キャリア形成に影響が出ることが考えられるでしょう。

また、正看護師への移行を支援する制度が整備される可能性もあります。

例えば、日本看護協会では看護師学校養成所の2年課程(通信制)への進学支援として、無利息の貸与型奨学金制度を用意しています。こうした支援を活用し、資格取得を目指す准看護師が増えることが予想されます。

今後の動向を注視し、自身のキャリアプランを考えることが重要です。

参照元:准看護師の方へ|公益社団法人日本看護協会

まとめ

准看護師制度は戦後の看護師不足を補う目的で導入されましたが、医療の高度化や看護の質向上の観点から、廃止に向けた議論が進められています。すでに准看護師の養成校数や就業者数は減少傾向にあり、長期的には正看護師への一本化が進む可能性が高いでしょう。

一方で、地域医療を支える役割を担う准看護師の必要性を訴える声もあります。将来的に自分はどうなりたいのか、また、自分のライフスタイルに適した働き方はどのようなものか、改めて検討してみましょう。

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