健診センターは夜勤がなく、ワークライフバランスを優先したい看護師から人気の勤務先です。とはいえ、実は業務が「きつい」のではないか?と感じる人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、健診センターがきついと言われる理由や向いていない人、健診センターのやりがいをご紹介します。
健診センター看護師のきついところ
健診センターは検査を専門に提供する施設で、健康な人の対応が中心です。
病院やクリニックに付属した施設のほか、健診・検診を専門に行う企業内のセンターもあります。施設内で行うものだけでなく、専用車両で出張して他の会場に出向く「巡回健診」もあります。
健診には大きく分けると、一般健診と人間ドックがあります。
一般健診は病気の徴候を見つけることが目的です。2008年からはメタボリックシンドローム予防・改善を目的に、40〜74歳の被保険者、被扶養者を対象とした「特定健診」が義務づけられました。
人間ドックは任意の健診で、希望でオプション検査を追加できます。がんや生活習慣病の早期発見を主な目的としています。
病棟勤務は病気の「患者さん」を対象としますが、健診センターは大きな病気を抱えていない人が主な対象で「お客さま」としての対応が求められます。業務内容は病棟と異なる部分が多く、自分のイメージとギャップがあると疲労感を覚えるかもしれません。
ここでは、健診センターで働く上で「きつい」と感じる5つの理由を解説します。
採血のスピードと正確さが求められる
健診センター業務では採血スキルが必須です。施設の規模によりますが、企業健診などが重なる時期は受診者が1日100人を超えるところもあり、採血は迅速かつ高度な手技が求められます。限られた人数で、短時間で進めなければならず、人によってはプレッシャーを感じることも多いようです。
採血スキルに自信がない人は「きつい」と感じるかもしれません。
ルーティンワークが大半
健診センターで行う業務は大半がルーティンワークです。問診や採血、血圧測定、身体計測、診察の補助が主な業務ですが、施設によっては事務作業が多いところもあります。飽きっぽい人、単純作業が苦手な人は苦痛に感じるかもしれません。
受診者を個別にケアをする機会もほとんどありません。病院と比べれば、密にコミュニケーションをとる時間も少なくなりがちです。ベッドサイドで患者さんと接するのが好きな人にとっては物足りなさを感じるでしょう。
一人でテキパキと行う力が求められる
健診センターの看護師業務は、少ない人数で進めます。ひとつの検査に原則、一人しか配置されず、責任が重くなります。
他のスタッフに頼らず検査を熟知し、どの検査でも確実に進めるスキルが必要です。特に最新機器への入れ替えが頻繁な職場では、機器操作の習得も大切です。
受診者への接遇が大変
受診者は、病気の治療を受けに来る患者さんではなく「お客さま」です。企業や個人が健診センターを選んで来ることから、丁寧な接遇が求められます。
もちろん、病棟勤務でも接遇は大事です。日々患者さんとコミュニケーションをとり、信頼を得て距離を近づけていきます。しかし健診は当日のみ、あるいは数日間接するのみで、短い付き合いの中で信頼を得るのは難しいと考えられます。
接遇に不満を持たれるとクレームにつながる可能性があり、言葉づかいや対応、表情には特に注意しなければなりません。もともと接遇が苦手な人にとっては「合わない」と感じてしまうでしょう。
また、健診を毎年同じ施設で受診する人が多くいます。リピーターになってもらうためにも接遇は大切です。
健診センター看護師に向いていない人
病棟とは業務内容が異なる部分が多く、なかには向かない人もいます。
一人ひとりの患者さんとじっくり向き合いたい人
時間をかけて患者さんとしっかりと向き合いたい人にとって、健診センターの看護師はあまり向いていないといえます。
健診センターでは受診した人がスムーズに検査を終えられるように限られた時間で円滑に業務を進めなければなりません。また、健診では一日に複数名の受診者の対応をすることになるので、一つひとつの検査項目をテキパキとこなす必要があります。
病院のように一人ひとりの患者さんと深い関係を築くことが難しいため、患者さんと深い距離感で看護ケアをしていきたい人には向いていない可能性があります。
看護技術を積極的に学びたい人
健診センターの業務は施設それぞれで業務が決まっており、看護技術を積極的に学びたい人、最新の知識を学びたい人には向かないかもしれません。
健診業務以外の看護技術を提供する機会がなく、なかには「同期と差がついてしまう」「スキルが低下するのでは」と不安を感じる人もいるでしょう。技術をしっかり身につけたい人、スキルアップしたい人には病棟やオペ室といった配属先での勤務をおすすめします。
きついことだけじゃない!健診センター看護師のやりがい
健診センターがきついと言われる理由をお伝えしました。「きついだけでやりがいはないのだろうか」と思った人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。魅力は数多くあります。健診センター看護師のやりがいをお伝えします。
病気を早期に発見し、重篤な疾患を未然に防ぐ
健診で病のリスクを早期に発見し、悪化を免れるケースは多くあります。医師や他のスタッフと連携し行った検査が役に立ったと思うと、やりがいを感じられます。
保健指導や予防医学の知識が活かせる
保健指導や予防医学の知識が活かせます。主に保健師や管理栄養士が保健指導や食事のアドバイスをしますが、看護師も身につけておけば、受診者から健康について相談された場合に、知識を活かして説明できるでしょう。
社会人としてのマナーや接遇スキルが身につく
健診センターは、接遇スキルが大切です。数多くの「お客さん」と丁寧に接することで、高い接遇スキルが身につきます。一度身につければ業務以外で活かすこともできるでしょう。
仕事とプライベートが両立しやすい
基本的に健診センターは予約制で夜勤がなく、ほとんどの施設は定休日が決まっています。そのため、予定を立てやすいのがメリットといえます。また、ほかの職場と比べると、夜勤や残業が少ないため、仕事とプライベートの両立もしやすいです。
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健診センターがきついと言われる理由や向いていない人、健診業務のやりがいについて解説してきました。
健診センターの業務は主に採血や身体計測で、病棟勤務と異なるため「きつい」「向いていない」と感じる人がいるのも確かです。一方、基本的に夜勤や残業がないことからワークライフバランスを重視したい人、採血や接客が得意な人には向いている職場といえるでしょう。
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まとめ
健診センターは採血のスキルやルーティンワーク、接客などで合わない人にとっては「きつい」と感じることが多いようです。一方、お客さんの病気を未然に防いだり、予防医学の知識が身についたりと、健診センターで働く看護師ならではのやりがいもあります。
健診センターで働くことを検討するのであれば、「スマイルナース」にご相談ください。