転職には履歴書がつきものですが、書き方や例文が一般企業に提出するものばかりで、「看護師が転職するときの履歴書はどう書けば良いのか」と悩む方もいるのではないでしょうか。
看護師の履歴書も、基本のルールは一般企業に提出するものと同じです。しかし、看護師ならではのルールがあったり、志望動機を書く際に押さえておきたいポイントがあったりします。
そこで今回は看護師が履歴書を書く際に知っておきたいルールや志望動機の書き方などを、志望動機の文例とあわせて紹介しますので、ぜひご参考ください。
【看護師の転職】履歴書の書き方にはルールがある
履歴書の書き方にはルールがあり、一般企業でも病院でも提出する履歴書の基本的なルールは同じです。
ただし、看護師ならではのルールも存在します。ここでは履歴書を書くときの基本的なルールと看護師ならではのルールを紹介します。
履歴書の基本的なルールを守る
一般企業に出す履歴書でも病院に出す履歴書でも共通するルールなので、看護師の履歴書も下記のルールを守って記載しましょう。
● 空欄は作らない
● 修正テープや二重線は使用しない。間違えた場合は書き直す
● 住所、学校名や企業名、資格や免許名は省略せずに書く
● 年号は西暦・和暦のいずれかに統一する
看護師ならではのルールを守る
看護師が履歴書を書く際には、前述の基本ルールとは別に、以下のルールも守って記載しましょう。
● 職歴部分は入職・退職、または勤務・退職と書く
運営母体が医療法人や社会福祉法人の場合は「貴法人」、民間企業の企業立病院であれば「貴社」と表記しましょう。
【ポイント】履歴書の主な項目の正しい書き方
履歴書に記載されている主な項目として、以下のようなものがあります。
● 証明写真
● 学歴、職歴
● 免許、資格
● 長所、短所
● 志望動機
● 本人希望欄
それぞれの書き方やマナーを解説します。
証明写真
履歴書の証明写真には、スピード写真やスタジオ写真などで、過去3ヶ月以内に撮影したものを使用しましょう。サイズは40mm×30mmが一般的です。
落ち着いた真面目な印象になるようにジャケットを着て、髪色やメイクは派手すぎないようにします。歯を見せないよう、にっこり微笑んだ表情で撮ると好印象です。
学歴・職歴
学歴・職歴は、西暦か和暦のどちらかに統一して記載します。学校名や病院名、部署名などは省略せず、正式名称を書きましょう。
学歴は高校卒業から、職歴で前職の退職理由を書く際、詳細は省いて「一身上の都合により退職」で問題ありません。最終行が一目でわかるように、「以上」と書いておきましょう。
免許・資格
免許・資格は学歴・職歴と同じように、取得した順番に記載しましょう。取得年月は学歴・職歴に合わせて、西暦か和暦で記載します。免許・資格の名称は省略せずに、正式名称を記載しましょう。
長所・短所
長所・短所(自己PR)の項目では、最初に自分の強みやアピールポイントを記載します。さらに、強みやアピールポイントを裏付けるエピソードを盛り込むと、説得力が増すでしょう。最後に「〇〇を頑張りたい」など意欲や熱意を伝えると、より印象が良くなります。
短所を書く必要がある場合、「寝坊が多い」など業務に支障が出る内容は避けるのが賢明です。仮に長所として「仕事をていねいに進める」と書いたとしたら、短所には「細かい部分を気にしすぎる」など、長所と表裏一体になる内容を書きましょう。 また、短所を放置せずに、改善する努力をしていることが伝わる内容も書いておくのがおすすめです。
志望動機
志望動機には、面接を受ける病院を選んだ理由を明記しましょう。さらに、これまでの自分の経験やスキル、どのように看護師の仕事に向き合ってきたかなど、病院側が求める人物像に自分が当てはまることをアピールする内容を記載します。
採用された場合に何をしたいかなど、意欲や熱意が感じられる内容を書いておくのもおすすめです。ネガティブな内容や待遇面を重視した内容は、イメージが悪くなる可能性があるので避けましょう。
本人希望欄
本人希望欄は、入職日などどうしても外せない希望がある場合のみ記入します。とくに希望がない場合は、「貴院(貴法人・貴社)の規定に従います」と書いておくと良いでしょう。
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【転職理由別】看護師の志望動機の文例
志望動機は学歴や資格など事実のみ記載する項目とは異なり、自分で内容を考えなくてはなりません。
履歴書のなかでも、とくに書くのが難しいと感じる人は多いのではないでしょうか。志望動機で盛り込みたい基本的な内容は、以下のとおりです。
・その病院を選んだ理由
・これまでに培った経験やスキル
・採用されたらどのように働きたいかなど、意欲や熱意を伝えるメッセージ
これらの内容をうまくまとめると良いのですが、どう書いたら良いのかわからない人もいるでしょう。そこで、転職の理由別に、志望動機の文例を紹介します。
前職で不満やトラブルがあって転職したい場合
前職で不満やトラブルがあって転職する場合、その内容をストレートに書くとネガティブな印象を与える可能性があります。具体的な内容には触れず、以下のように書くと良いでしょう。
看護師として〇年勤めてきましたが、より高いレベルの現場で働きたいと思い転職を決意しました。貴院を志望したのは、正当に評価していただける制度が整っており、自分のスキル向上やキャリアップにつながると考え、応募にいたりました。
結婚・出産・育児などを経て転職したい場合
結婚や出産、育児による転職は、シフトなどの関係から採用時に懸念材料とされることがあります。そのため、今は落ち着いていて業務に支障はないことをアピールする内容にすると良いでしょう。
看護師として〇〇科で〇年勤務していましたが、出産を機に一時的に仕事を休むことになりました。育児が一段落したため、もう1度看護師として働きたいと考えています。貴院を志望したのは、前職での経験や育児経験が役立つと感じたためです。新たに知識を学びなおし、貴院に貢献できるよう努めますので、よろしくお願いいたします。
未経験の診療科に転職したい場合
未経験の診療科に転職したい場合は、なぜその診療科に行きたいと考えたのか、経緯や熱意をアピールしましょう。
家族が○○という病気になった経験から、同じ病気で苦しんでいる患者様を支えたいと思うようになりました。これまで○○科で勤務しており、○○科は未経験ですが、これから知識を増やして患者様やそのご家族をサポートできるようになりたいと思っています。貴院は○○科を専門としており、より深く学べると思ったため志望いたしました。
スキルアップを求めて転職したい場合
スキルアップを求めての転職は、転職理由自体がポジティブなものなので、その思いを素直に書くのがおすすめです。スキルアップしたうえで、どのように職場に貢献するつもりなのかも書いておくと、さらに印象が良くなるでしょう。
私は○○年看護師として勤務してまいりました。教育制度が充実している環境にて○○のスキルを身につけて、キャリアップを目指したく存じます。
また、貴院を志望したのは、以前参加した勉強会で非常にレベルが高いと感じたためです。これまで以上に努力し、貴院に貢献したいと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
まとめ
看護師の履歴書であっても、基本的なルールは一般企業に出す履歴書のルールと変わりません。ただし、書き方に看護師ならではのルールもあるため、今回紹介した内容を参考に、ルールに沿って記載するよう心がけましょう。
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