看護師が転職する際に、面接で転職理由を聞かれることが多々あります。しかし、ネガティブな理由での転職の場合に正直に答えて良いのか、どう答えれば印象が良くなるのかと悩む人は多いでしょう。
そこで今回は、看護師の転職理由として多い内容や看護師の転職時に転職理由が重視される理由、上手な伝え方などについて解説します。
看護師の転職理由にはどんなものが多い？
看護師は転職経験がある人が多く、2回、3回と複数回転職したことがある人もいます。どのような理由で転職しているのでしょうか。
人間関係
看護師が転職する理由として多いのが、職場での人間関係です。上司や先輩、同僚などとうまくいかない、職場内がギスギスしていて、本来の看護業務に専念できない等といった不満を抱き、「もっと人間関係の良い職場で働きたい」と、転職を考える場合が多いのが実情です。
人間関係の悩みは看護師に限らず、どのような職場でもよく見られるものです。しかし、転職理由に人間関係をもちだす場合は、伝え方の工夫が必要です。伝え方を間違えるとコミュニケーション能力が低いと判断され、採用に影響することがあります。
結婚・出産
結婚・出産も、女性の割合が高い看護師によく見られる転職理由です。最近は育児休暇を取る男性も増えており、「男性でも育休が取りやすい職場に移りたい」という理由で転職する人もいます。
結婚・出産はネガティブな転職理由ではありませんが、育児を理由に退職したり休みが増えたりするのではないかと懸念を抱くかもしれません。
そのため、子どもの病気などのトラブルが起きた場合の対処法まで考えておくなど、伝え方に工夫が必要です。
過酷な労働環境
夜勤や長時間の残業、休日のなど、看護師は体力的な不安や負担を抱えていることが多く、それが理由で転職する人もたくさんいます。
近年はワークライフバランスを重視した労働環境を整えている病院が増えてきているため、そうした病院に転職したいと考える人も多いです。
ただし、単純に転職理由として労働環境の不満のみを述べると、印象が悪くなるおそれがあります。労働環境改善のためにどのような努力をしたかなどを伝えることが大切です。
給与などの待遇面
労務時間や勤務実績に対して給与額が低いなど、待遇面で不満を感じて転職を考える看護師もいます。
待遇面の不満で転職する場合、転職先の待遇についてしっかり調べておかないと、同じ理由で再度、転職を考えることにもなりかねません。どのような待遇であれば長く働き続けられるのかを明確にして、それに合う職場を探しましょう。
キャリア・スキルアップ
今の病院では得られないキャリアやスキルを身に付けたいというのも、看護師の転職理由のひとつです。転職理由のなかではポジティブなものなので、面接時にも正直に伝えやすいでしょう。
「〇〇の研究が進んでいる貴院であれば、専門スキルが学べると思った」など、転職先を選んだ理由まで伝えれば、より好印象を与えられます。
看護師の転職時に「転職理由」が重視されるのはなぜ？
看護師の転職時には、これまでの経験やスキルはもちろん、転職理由も重視される傾向にあります。なぜ転職理由が重視されるのでしょうか。
早期退職するリスクがないか確認するため
転職理由が重視される理由のひとつが、早期退職のリスクを防止するためです。採用活動には、時間もコストもかかります。そのため、どの職場であっても「採用した人にはできるだけ長く働いてほしい」と考えるものです。
しかし、人間関係や待遇面など、どんな病院でも起こり得ることに対する不満が多い人だと、同じ理由ですぐに辞めてしまう可能性があります。
そのため、転職理由を確認して、気に入らないことがあるとすぐ辞めてしまうような人物でないかをチェックしているのです。
入社後の意欲を確認するため
採用後の意欲を確認するために、転職理由を尋ねることもあります。スキルアップや新たな分野へのチャレンジなど、ポジティブな理由で転職する人は、採用後に積極的に働いてくれる期待がもてるためです。
これといった明確な理由がないまま転職している場合、目標がある人と比べて「ウチでなくてもいいのでは？」と思われてしまう可能性があります。
一貫性があるか確認するため
志望動機、仕事に対する価値観、転職先の分野に対する興味などに一貫性があるかを判断する材料として、転職理由を確認することもあります。
面接での印象を上げたい目的で、いいことばかり並べてしまうと、志望動機に説得力がなくなってしまったり、一貫性がなくなったりしてしまいます。
入職後に、「思っていたのと違う」等の理由で退職する方を採用しないためにも、病院は面接時に一貫性がある人物かどうかを見極めているのです。
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看護師の転職理由は、人間関係や労働環境に不満があるケースが多いです。しかし、ネガティブな理由を直接的に伝えてしまうことで、面接での印象が悪くなってしまう可能性があります。転職理由をうまく伝えるにはどうすれば良いのか、ポイントを知っておきましょう。
ポジティブな表現をする
人間関係や待遇の悪さなど、ネガティブな理由で転職を考えることは多いものです。しかし、ネガティブな理由をそのまま伝えると良くない印象を与えるおそれがあるので、ポジティブな表現に置き換えるようにしましょう。
たとえば、人間関係だけでなく、スキルアップも転職理由のひとつである場合は、わざわざ人間関係の悪さというネガティブな理由を伝える必要はありません。スキルアップしたといった、ポジティブな理由のみを伝えると良いでしょう。
待遇面で不満があった場合は、ただ不満があったことを伝えるのではなく、転職を考えるほどの状況であったことを具体的に伝えるのがおすすめです。自分の勤務実績や成果に対する職場の評価、待遇改善のために努力したことなどを盛り込むと良いでしょう。
休みが取れないという理由なら、「前職では休みが取れないほど人員が不足していたため、患者様一人ひとりに向き合える環境でなかったです。心身ともに余裕をもって働ける環境で頑張りたい」などと言い換えればポジティブになります。
嘘の理由を作らない
嘘の理由を作らないことも大切です。ネガティブな理由を隠すために嘘をつくと、面接中に話の辻褄が合わなくなってきて「一過性がない」と思われるおそれがあります。
また、嘘をついたまま転職が成功したとしても、入職後も嘘がバレないように人付き合いをしなければならないため、精神的にストレスがかかりやすいです。
嘘をつくことは自分自身にとっても、採用側にとってもメリットがないので、嘘をつくのは避けましょう。
前職の不満を言わない
職場の環境や人間関係、給与などの待遇面など、前職の不満を言わないことも意識しましょう。不満が多いと、「採用後も何かしら不満をもって辞めるのでは」と思われるおそれがあるためです。
とくに人間関係の不満は、伝え方を誤ると「本人に問題があるのでは」と思われるリスクがあります。不平不満ばかりを言う人だと思われ不利になるのを避けるためにも、できるだけポジティブな理由に変換することが重要です。
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ネガティブな理由での転職の場合でも、どのように伝えると印象が良くなるのかをアドバイスしますので、転職理由の伝え方で悩む必要がありません。
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まとめ
人間関係や待遇への不満など、ネガティブな理由で転職を考えることはよくあるものです。しかし、ネガティブな理由をそのまま面接で伝えると、印象が悪くなってしまいます。
結婚・出産など、おめでたい理由による転職の場合も、育児などですぐ退職してしまうかもしれないと懸念を抱かれる可能性もあります。
面接での印象を良くするためには、ポジティブな表現に置き換える、嘘をつかないなど、上手に転職理由を伝える必要があります。また、「子どもが病気になった場合の預け先が決まっている」など、採用側の懸念材料を払拭する対策を考えていることが伝わるようにしましょう。