今回は、50代の看護師の転職事情について解説します。50代でも有利に転職を進めるためのポイントと、おすすめの転職先も紹介します。
50代の看護師は転職が難しいのは本当なのか？
まずは、50代の看護師の転職難易度について説明します。
50代看護師でも転職はできる！
結論から言うと、看護師という職業柄50代でも転職は可能です。看護業界は慢性的に人手不足の状態にあります。50代でもほかの病院、クリニックに採用される可能性は十分にあります。
むしろ50代は、看護師が転職を考えやすい年代だといえます。体力面で看護師の業務が厳しいと感じ始め、今の職場よりも負担が少ない職場を求めて転職活動を進める人は少なくありません。
実際、大規模病院や救急指定を受ける病院は忙しく、体力が求められます。一方、体力の負担をそれほど伴わない医療機関や介護福祉施設もあり、年齢を問わず門戸が開かれています。
経験とスキルがあれば管理職クラスも狙える！
50代まで看護師を続けている人の中には、主任や看護師長などの管理職経験を持つ人も少なくありません。これらの経験を持つ看護師は、管理職候補として好条件で転職できる場合もあります。
管理職の経験値をつけるために転職をするのも良いでしょう。現在の職場で管理職になるめどが立たない、管理職に相当するポストがないという場合も考えられます。そのときは、その旨を転職希望の職場に伝え、管理職候補としての採用を検討してもらえるよう工夫しましょう。
50代看護師が転職で有利になる3つのポイント
年齢がネックになると思い込み、自分のアピールポイントを見出せない人もいるかもしれません。続いては、50代の看護師が転職活動で有利に立ち回るためのポイントを、3つ解説します。
1.経験や実績が豊富で信頼できる
看護師経験が長いことを武器にし、経験が豊富だということをアピールしましょう。
看護業界においては、豊富な経験は信頼度に直結します。経験値が高いことで臨機応変な対応ができる即戦力と見なされ、採用につながりやすくなります。
体力的な負担が少ない職場では、むしろ50代の貴重な経験値が重宝されるケースもあります。
2.退職リスクが低い
結婚、出産、育児といったライフステージの変化によって退職する看護師は多くいます。20～40代に比べ、ライフステージの変動の少ない50代の看護師は、転職市場において退職リスクが低いと判断される傾向にあります。
どんな職場でも、長期的に働ける人は採用時に優遇されます。長く働きたいという意志を伝えましょう。
3.まとめ役としても活躍できる
技術や知識が豊富な看護師は、若手看護師の見本になる存在です。経験豊富で実力が伴った50代の看護師は、現場のまとめ役としても活躍できます。
現在の職場で管理職やリーダーなどまとめ役を経験している人は面接の場で積極的にアピールしましょう。どれくらいの人員をまとめていたか、どんなことを意識しながらリーダーの役割を担っていたかを具体的に話すことができれば、採用担当者がイメージしやすくなります。
また、まとめ役を募集している求人情報を見つけ出し、好条件での内定を狙うのも良いでしょう。
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看護師の転職先候補は、病院だけではありません。50代の看護師におすすめの転職先を4種類まとめました。
クリニック
クリニックは病院よりも規模が小さく、重症の患者さんは少なめです。夜勤や残業がないところも多く、体力面に不安がある人も働きやすいでしょう。
また、大病院と比べて敷地面積の狭いクリニックは駅から近い立地に多くあり、柔軟に勤務地を選べるのもメリットです。自宅に近いところを選べば通勤の負担も減り、プライベートの時間を多く確保できるようになります。
療養型病院
療養型病院は長期間の療養が必要な患者さんが入院する病院です。患者さんの多くは容体が安定しており、大規模病院や救急指定を受ける病院のように突発的な対応に追われる場面は少なく、体力面もそこまで重視されません。
豊富な経験にもとづいた対応能力やコミュニケーション能力を求められる場面も多く、50代の看護師の転職先として最適だといえるでしょう。
有料老人ホーム・デイサービス
有料老人ホームやデイサービスの利用者さんは、健康状態が安定している人が大半です。主な業務は利用者さんの健康状態の管理や服薬指導、健康相談の対応などで、高度な医療処置は求められません。体力面や精神面の負担は少なめです。
介護職やケアマネジャーらとの連携が必要なため、協調性があるとなお良いでしょう。有料老人ホームやデイサービスの場合は日勤のみの勤務が大半です。夜勤や不規則な勤務時間に負担を感じる人にもおすすめできます。
訪問看護ステーション
病気や障がいのある利用者さんの自宅へ出向き、健康状態や病状の把握や管理を行います。日勤のみで土日祝休みのところも多いため、体力面の心配も少なく、プライベートの予定も立てやすいというメリットがあります。
ひとりで利用者さんと接することになるため、確かな技術と経験の豊富な50代の看護師にはうってつけの職場だといえるでしょう。
50代の看護師が転職を成功させるためのコツ
最後に、50代の看護師が転職活動を進める際に気をつけるべきポイントを解説します。成功させるためのコツも紹介します。
自分のこだわりに固執しない
50代まで看護師を続けてきた人であれば、多かれ少なかれ仕事の進め方にこだわりをもっていて当然です。
ただし、凝り固まった考えをもつあまり、採用側に敬遠される心配もあります。たとえば以下のようにマイナスな印象をもたれてしまう可能性もあるのです。
・仕事の進め方にこだわりすぎて、今いるメンバーの和を乱されそう
・面接時や入職前の交渉で、法外な労働条件や希望年収を提示されそう
転職を成功させるためには、こだわりに固執しないことが重要です。あくまで入社の可否は採用側が決めることです。柔軟に対応できる姿勢を見せることがとても大切です。
転職の目的を忘れない
転職活動中は、自分がなぜ転職したいのかといった目的を常に頭の片隅に置きましょう。
労働条件や職場環境など、目的にかなう職場であるなら、年収が下がることを受け入れることも検討しましょう。
また、労働条件がいいからと、目的にそぐわない転職先を選ぶのは禁物です。せっかく転職しても早々に辞めたくなる可能性が考えられるからです。
看護師の転職に特化した転職エージェントを利用する
50代ならではの強みを活かせる転職先を見つけたいのではあればより多くの求人情報の中から転職先の候補を探しましょう。看護師専門の転職エージェントは選択肢が豊富な上に、一般的な求人サイトには掲載されていない非公開求人をもっています。
ひとりでの転職活動に自信がなければ、転職エージェントのサポートを受けることも検討してみてはいかがでしょうか。スマイルナースでは、看護師の転職事情や業界動向に詳しいコーディネーターが、あなたの転職を全面的にサポートします。
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まとめ
豊富な経験や技術をもつ50代の看護師は、幅広い領域で活躍できます。体力面に不安のある人は、クリニックやデイサービスなども候補に加えつつ、無理なく働ける転職先を探してみましょう。
転職活動のポイントは、こだわりすぎないことと、目的を見失わないことです。転職コーディネーターの力も借りながら、理想の職場探しを実現しましょう。