看護師の仕事の大変なところは?対処法ややりがいも解説

看護師の仕事の大変なところは?対処法ややりがいも解説

看護師の仕事の大変なところは?対処法ややりがいも解説

「看護師の仕事は大変」
「仕事がつらい時の対処法が知りたい」

看護師の仕事に対し「きつい」「大変」というイメージを持っている人は多いでしょう。実際に看護師として仕事をする上で、つらいことや大変な場面はたくさんあります。長く仕事を続けていくためには、大変なときの対処法ややりがいの見出し方を身につけておくことが重要です。この記事で具体的な方法について解説しているので、自分自身の働き方を見直したいと考えている人は参考にしてみてください。

看護師の仕事で大変な場面は?

看護師として働くにあたって、仕事が「大変だ」「つらい」と感じる場面はよくあるのではないでしょうか。職場の環境や業務の内容、それぞれの性格により、大変だと感じる内容はさまざまですが、看護師全員に共通するところもあるようです。代表的な看護師の仕事の大変さには、次のようなことが挙げられます。

 人間関係のトラブル
 責任の重さやプレッシャー
 勉強量が多い
 休暇が取りにくい
 残業が多い
 患者を看取らなければいけないことがある

それぞれ詳しく見ていきます。

人間関係のトラブル

看護師は患者やその家族、医師、同僚の看護師、他職種など、さまざまな人と関わりながら仕事をします。日々忙しく仕事をしていると心の余裕がなくなり、職員間で人間関係のトラブルが起こってしまうこともあるでしょう。一緒に働くスタッフの間で人間関係が悪化してしまうと、大きなストレスになりかねません。

また、看護師は圧倒的に女性が多い職種です。同性同士であるがゆえに相手のことを厳しくみてしまう場面もあります。若い看護師が先輩から無視されたり、必要以上に厳しい態度を取られたりといったパワハラを受けると、仕事へ行くこと自体がつらくなってしまうこともあるのです。こういった人間関係のつらさから休職や転職を余儀なくされる看護師もいます。

責任の重さやプレッシャー

責任の重さやプレッシャーの大きさも、看護師として働く上で大変なところのひとつです。看護師は、患者の生命を預かる仕事であり、重大な責任を担っています。仕事中に判断を間違うと、医療ミスという大きな出来事につながったり、伝達ミスや確認不足で患者に悪い影響を与えたりしかねません。つまり、看護師は「仕事中のミスは患者の生命を脅かす危険性がある」という不安や恐怖感を常に持ちながら働いているのです。

この心理的な負担やプレッシャーは、多くの看護師を消耗させるひとつの原因と考えられます。ミスが起こらないような仕組みとして「ダブルチェック」や「ペアでの看護」を導入している病院は多いものの、実際には、周囲にサポートを依頼しにくい状況や、一人でケアに当たらなければならない場面も存在します。

勉強量が多い

看護師になるためには、国家試験に合格し、資格を取得する必要があります。そのために、大学や専門学校でさまざまなことを学びます。しかし、資格を取得することが、勉強のゴールではありません。医療は日々進歩しており、新しい薬や治療法が急速なスピードで開発されています。看護師は、その知識を常に最新の状態にして日々の業務に役立てるため、学び続けなければならないのです。

新たな知識やスキルを身につけるために、勤務後に勉強会を開催したり、課題を出したりと勤務以外にも自己学習の機会を設けている職場も多くあります。忙しい仕事をこなしながら、勉強も続けなければならないということを負担に感じる人もいるでしょう。

休暇が取りにくい

医療職は、この数年で深刻な人材不足に陥っています。コロナ禍や診療報酬の振り分けなどの理由により、多くの病院の経営が赤字となっており、人件費に割く費用を削らざるを得なくなっていることがその大きな要因です。

スタッフの数が減ることで、看護師一人あたりの仕事量が増えてしまいます。結果として個々に余裕がなくなり、部署全体で休暇を申し出にくくなるといった悪循環に陥ってしまうのです。休暇を思うように取れないとリフレッシュの機会を失い、仕事へのモチベーションも下がりやすくなります。

参照元:病院経営定期調査 概要版

残業が多い

看護師の仕事は、予定されている業務や計画に沿った取り組みを滞りなく行えば済むものとは異なります。患者の急変が起こったり、緊急入院の受け入れ要請が来たりと突発的な事象が起こることも多く、そうなれば勤務時間内に仕事を終わらせることが難しくなります。翌日に持ち越すことのできない仕事も多いため、残業をしてその日の仕事を終わらせなければならない状況に陥るのです。また医療業界は常に人員が不足しており、その分看護師一人ひとりの看護師の業務負担が増えてしまうことも、残業が増える要因となっています。

残業が続くと、身体的にも精神的にも消耗してしまいます。プライベートの時間とのバランスが上手く取れなくなることもあるでしょう。これが多くの看護師が「仕事が大変」「つらい」と感じる原因のひとつとなっていることは間違いありません。

患者さんを看取らなければいけないことがある

患者を看取らなければいけないことがあるというのも看護師の大変な一面です。看護師は、患者やその家族とコミュニケーションをとりながら心身のケアを行います。日々の関わりのなかで、受け持ち患者に対して思い入れが強くなる場合もあるでしょう。病院で働く以上、患者の急変や看取りの場面も多く、受け持ち患者の最期に立ち会うことも少なくありません。仕事とはいえ、やはり喪失感や無力感を感じてしまう看護師は多いものです。

この辛い経験を何度も味わうなかで徐々に心身を消耗させてしまう人もいるでしょう。そのため看護師は、自分自身の感情のコントロールをしながら患者や家族と向き合う必要があるといえます。

看護師の仕事のやりがい

大変なことの多い看護師の仕事ですが、その分やりがいが大きいことも特徴です。一生懸命ケアや看護をした患者が、元気になったり笑顔になったりすることで、「この仕事をやっていてよかった」と実感する人も多いのではないでしょうか。

自分の仕事にやりがいを見出せれば、意識も変わってきます。ここからは、看護師の仕事のやりがいについて解説します。

患者さんの役に立ち感謝される

看護師は、病気や怪我の治療のために入院・来院している患者に対し、日常生活の介助や治療のサポートなどを行います。最も身近なところで関わる仕事だからこそ、ときには患者から医師には話せない悩みや苦痛を打ち明けられ、その聴き役にまわる場面もあるでしょう。また、日々の声かけやケアを行うことで、患者の笑顔を見られることも多くあります。

患者が笑顔になったり、回復して元気になったりすることは、そばで支える看護師の大きなやりがいとなります。患者本人やそのご家族から直接感謝されることも多く、人の役に立っているという喜びを感じやすい仕事だといえるでしょう。

チームで取り組める

チームで取り組める点も看護師のやりがいのひとつです。看護師は、看護師同士だけでなく、医師やリハビリスタッフなどさまざまな職種とともに仕事に取り組みます。具体的には、患者一人ひとりの病状や状況、目標に合わせて、医療・リハビリ・生活支援など多職種がチームを組み、それぞれの専門性を発揮しながら目標達成に向かって進めていくのです。

チームで同じ目標に向かうことで、看護師としてのモチベーションを高められます。また、他の職種のスタッフとやりとりし、その専門性を目の当たりにすることで、自身の学びにつながることもチーム医療のならではのやりがいといえるでしょう。

給与が高い

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は508万円です。また、国税庁が発表している「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、全職種の平均年収は458万円となっています。つまり、看護師の給与水準は日本人全体の平均年収よりも高く、経済的な面で魅力があるといえるでしょう。とくに若い世代の看護師の年収は、夜勤をこなすことにより同世代の他職種と比べて大幅に高くなります。

また救急医療センターや集中治療室など、専門的な知識や技術が必要とされる部署で働く看護師には特殊勤務手当がつき、収入が高額になる傾向にあります。高い収入が得られることは、経済的な安定を重視する人にとって、やりがいやモチベーションの維持につながるでしょう。

参照元:令和4年分 民間給与実態統計調査|国税庁
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

仕事にやりがいを感じるためには

現在、看護師の仕事が「つらい」「大変だ」と感じている人も、やりがいを感じながら働くことで、モチベーションが上がったり、新たな目標ができたりすることがあります。やりがいは、人から教えてもらうのではなく、自分で見出すものです。ここからは、看護師の仕事にやりがいを感じるために大切なことを紹介します。

自分自身と向き合い初心を思い出してみる

看護師の業務に慣れてくると、仕事が同じことの繰り返しのように思えたり、作業のように感じたりとやりがいを見出せなくなることがあります。
仕事のやりがいを見失ったと感じるときは、看護師になろうと思った当初の気持ちを振り返り、もう一度初心に立ち返ってみましょう。「なぜ自分が看護師になったのか」「どんな看護師になりたかったのか」を考え初心に戻ることで、目指したいことや目標とする自分の姿を思い出すことができます。看護師の仕事へのモチベーションややりがいを取り戻すきっかけとなるでしょう。

一方で、初心を思い出したところ、現在の自分自身の働き方に違和感を覚えることもあるかもしれません。その場合には、新たな目標を考えたり、転職を視野に入れてみたりするとよいでしょう。

業務の目標を見つける

これは看護師だけの話ではありませんが、目標を見つけることは、仕事にやりがいを持つうえで大切なポイントです。目標の達成に向けて試行錯誤したり、工夫をしたりすることで、より楽しみつつ仕事に向き合えるようになるでしょう。

目標を立てるうえで大事なのは、「頑張れば達成できる具体的な目標」にすること。あまり難しくない短期目標を掲げ、それらをひとつひとつクリアしていくことで、達成感や充実感を味わえます。
具体的な目標例を挙げます。

 患者とのコミュニケーションをスムーズに取れるようになる
 先輩のサポートなしで点滴ができるようになる
 〇〇の技術を3回経験する など

いろいろと試して、自分自身にとってちょうどよい目標の立て方や進め方を見つけてみましょう。

看護師の仕事が大変なときの対処法は?

看護師は責任もプレッシャーも大きい仕事です。その反面、やりがいも大きい仕事です。そう頭では理解していても、どうしても続けることがつらいと感じることもあるでしょう。仕事がつらいときには、一人で抱え込んだままにせず、次のような対処法を取ることも大切です。

 周囲に相談する
 長期休暇の取得や休職の検討
 転職する

それぞれ解説します。

周囲に相談する

看護師は患者を取り巻くチームで活動することの多い仕事ですが、「看護の専門家」としての責任の大きさから自分自身の悩みやストレスを一人で抱え込み、孤独に陥ってしまうこともありえます。

仕事がつらいときは、同僚や先輩に相談してみましょう。同じ職場にいる者であれば、その職場特有の悩みや大変さも理解してもらいやすいはずです。また人に相談することで自分自身の気持ちが整理しやすくなったり、的確なアドバイスをもらえたりすることもあります。積極的に周囲の仲間とコミュニケーションをとりましょう。

長期休暇や休職の検討

仕事が大変でどうしてもつらいときは、心身のバランスを崩してしまう前に一時的な休暇の取得や休職を検討しましょう。数週間、場合によっては数ヶ月仕事を休み、心身ともに回復する機会を設けるのです。医師の診断書があれば、手当を受け取りながら休職することが可能です。

一旦仕事から離れて自分を見つめ直すことにより、自分の課題や取り組むべきことが見えてくる場合もあります。休職すべきかどうか悩んだときは、一人で抱え込まず、まずは周囲に相談しましょう。

辛い時は転職も手段のひとつ

どうしても今の職場で働き続けるのが難しいと感じた場合は、転職することも手段のひとつです。働く環境を変えることでモチベーションのアップが図れたり、よりよい人間関係が築けたりすることもあります。転職先を探す際には、以下のように、自分自身がやりがいや働きやすさを感じる条件を具体的に挙げてみましょう。

 夜勤がない職場
 人間関係が良い職場
 救急の受け入れがない職場
 通勤が楽な職場 など

ただし、いざ転職しても必ずしも理想の環境に出会えるとは限りません。転職先が前の職場よりもつらいと感じる可能性や、収入が落ちてしまうリスクも考慮し、慎重に進める必要があります。

看護師の転職ならスマイルナース

今の職場で仕事を続けるのがつらいときは、部署異動や転職など環境を変えることも選択肢のひとつです。しかし、転職が成功するのか、自分にあった働き方のできる職場が見つかるのか、不安が募る人も多いのではないでしょうか。

そんなときには、看護師専門の転職サイトの利用がおすすめです。スマイルナースでは、専任のコーディネーターが一人ひとりの希望条件をしっかりとヒアリングし、最適な求人を提案します。あなたの理想の環境を見つけやすくなるでしょう。また、面接のアドバイスや就業先との条件の調整などを行い、転職活動をよりスムーズに進められるようサポートします。転職活動を始めたい人は、ぜひお気軽にご登録ください。

まとめ

この記事では、看護師の仕事が大変と感じる場面や、やりがいの見出し方、仕事がつらい時の対処法について紹介しました。
看護師の仕事には、患者の生命を預かる責任の重さ、人間関係のストレス、休暇が取りにくい環境、長時間労働など、大変なことやつらいことがたくさんあります。長く続けていくためには、やりがいを見出し、モチベーションを保つことが重要です。

もし限界を感じたら、周囲に相談をして休みをとったり、転職を検討したりすることもひとつの手段です。転職を検討する人は、ぜひスマイルナースの転職サービスを利用してみてください。

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